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じれったい

 

確かにおデコくんのご飯はおいしい。

しかし、あんなにアピールしてもはぐらかされるのは、きっと何か分けがあるはずだ。

なんでも事務所でのご飯の後、途中までおデコくんとかえる事にした。

これは聞いてみた方が早いんじゃないか?という気持ちが出て来る。

と、なると善は急げ。

 

「おデコくんは。僕の事どう思ってる?」

「は?牙琉検事は牙琉検事ですけど?」

 

予想した答えが返って来る。

欲しい答えはそれじゃない。

 

「んー、質問が悪かった。ラブとして好きか、ライクとして好きか?どっちだい?」

「え?は?そ、その、ライク?でしょうか?」

「どうして最後疑問系なの?」

「えと、ですね、これには訳があって、牙琉検事を傷つけないように…」

「それ、どういう意味?」

 

意図的ではなかったが、声に怒気が入ったのは自覚する。

 

「牙琉検事が好きなのは、男の王泥喜 法介でしょ?お…れは、…女だ。そんな俺が牙琉検事を好きで居られる訳が無い!」

 

言葉より体が動いていた。

 

「あ…」

 

大きな目からぽろぽろ涙を流す、愛しい人は驚いた表情をしている。

 

「僕が好きになったのは、王泥喜 法介自身であって性別は関係ない。これでもライクのほうかな?」

「俺なんかが、いいんですか?」

「いいに決まってる。愛してるよおデコくん」

 

月夜を背景にキスをした。

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