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最近やたらと牙琉検事の、スキンシップが多い。

やれ人の事を。「おデコくん」といい俺の額に口づけをしてきたり、ハグしてきたりもう何が何だか分からない。

成歩堂 さんに相談すれば、「お若い二人でどうぞ」。なんて良く分からない返事が来る始末。

俺、自分の性別話した事なんて無かったよな?

と、自分でも疑うほど、ひどいのだ。

俺の胸は小振りだし、お尻も薄いし特に…って自分でいってつらくなってきた。

もしかして、家にきた時に何かを見たとか?

それはあり得ない.何も分かる物なんて残してなかったし…。

 

「オドロキさん、オドロキさんってば」

「うわぁぁああ!!」

「いきなり大声出さないでくださいよ。鼓膜が破れちゃいます」

 

両耳を手で押さえ、みぬきちゃんが給湯室に来ていた。

 

「あ、ごめん。で、みぬきちゃん何か用事があったの?」

「はい!今晩のご飯についてです!」

「お、何かリクエストでもあるの?」

 

成歩堂家の晩ご飯も抵抗無く作るようになったのは、完全に俺感化されてるなぁと実感する。

 

「今タケノコが旬なので、青椒肉絲とタケノコご飯です!」

「いいねぇ。最近はタケノコを水煮してくれてる八百屋もあるし。お昼休憩の時にでも見て買って来るよ。タケノコ」

「やったー!お願いしますね!」





 

「ずいぶん安くしてくれた名あの八百屋。こんなに大きなタケノコが500円とか」

 

タケノコの水煮が入ったビニール袋を手に、成歩堂何でも事務所に帰る最中だった。

ピーマンもお肉もあったし、戻ってから下味をつければ問題ないだろうし。

等と考えながら歩いていると、目の前に見た事のあるジャラっとした物が見えた。

 

「おデコくんは相変わらずの、小間使いなんだね」

「何ですか薮から棒に。人の休憩時間に何をしようと関係ないじゃないですか」

 

ジャラっとした、牙琉検事はオレを見るなり何故は不機嫌そうに吐き捨てる。スキンシップの激しい時との差がありすぎてどっちがどっちか分からない。

 

「あの、今日はいいタケノコが手に入りまして」

「ふーんその手に持ってるもの?で?」

「牙琉検事が今晩お時間がありましたら、タケノコご飯でもいかがですか?」

「それは、おデコくんの家でってことでいいのかな?」

「違うよ?うちの何でも事務所」

 

はっと後ろから声が入り、振り返ってみたら成歩堂さんがのそっと立っていた。あんたいつからそこに居たんだ?

さらに機嫌が悪くなっていく牙琉検事と、成歩堂さんの間でおでこに冷や汗をかきつつ意見をする。

 

「今日はみぬきちゃんたってのお願いなんですから、楽しくしましょうよ。裁判でもなし。で、牙琉検事は来ますか?」

「絶対にいく」

 

びしっと指で俺を指して言う。指を差すなこの野郎。

 

「成歩堂さんはいいですか?」

「僕?僕はどっちでもいいよ」

 

のらりくらりとかわすような感じで話す。

そんな態度にいらつかせたのか、牙琉検事がまた後でと姿を消した。

 

「今日はスキンシップ無かったね」

「へぇあ?!」

 

思わず変な声が出てしまった。成歩堂さんが分かるぐらい牙琉検事のスキンシップがあったのか!

 

「オドロキ君最悪セクハラで訴えてもいいんだからね?そしたら示談金やらで目一杯もらえそうだ」

 

にこやかに去っていく。

セクハラ?え?は?牙琉検事って男が好きなのか!?

俺は女だとは伝えてないし言ってない。ってことはそうなるよな。

これは大事になる前にきちんとしておく必要があるな。

軽く話しつつ、男が好きか聞いてみよう。

こうして俺の中で完全に、男好きな検事が出来上がってしまった。

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